先日 2016年7月29日 「日・アフリカ ビジネスウーマン交流セミナー」という研修事業の一環で
アフリカ8か国の女性企業家・政府職員が横浜に来られ、
女性起業UPルームと F-SUSを活用して起業した女性たちとの交流プログラムがありました。
4年前から毎年
女性起業UPルームに アフリカの女性起業家のみなさん、各国の女性支援の施策に取り組み行政官の方たちの訪問を頂いています。
午前中は、横浜市経済局による女性起業支援の取組みと、
横浜企業経営支援財団によるF-SUSの取組みの説明の時間がありました、
午後一番は、女性起業UPルームの事業紹介でフォーラムからスタッフの吉武さんの発表です。
アフリカのそれぞれの国を代表して参加されている女性経営者の皆さんや、行政官の皆さん。
横浜での女性起業支援の取組みの説明があった後は、2つのグループに分かれて ディスカッション。
ナビゲータの吉枝がファシリテータしたグループは 農業と食がテーマです。
農業と食のテーマのこちらのグループでは
女性起業家たまご塾第9期修了で 薬膳料理教室を開講されている 田村美穂子さんと
「ホームレス農園」の著書を書かれて、藤沢で引きこもりの若者も含めて 農業を学べる農園を運営している えと菜園の 小島希世子さんに登壇いただきました。
今は 国内大手の流通ルートやスーパーやホテル、さらには海外にも販路が広がっているアフリカの女性経営者の方たちでしたが、
起業当初は、
資金もなく、 仲間でお金を集めて借りた農園で人に作物の栽培を頼んだのに、何も作物が作られなかったような目に合ったり、
信頼がない中、ホテルやスーパーへの販路を開拓するために、自ら商品を持って売り込みに言った という苦労や
スタッフを育てて ノウハウをすべて教えたら、会社を辞めて 近くで同じような商売を始めた、など、
資金のないところからスタートする苦労、 知識がないままに始めて、だまされたような経験や 信頼がない中での販路開拓の苦労、 信頼できるスタッフの育成の課題・・・・ などなど、
起業家の苦労は、 国を超えてもまったく同じ。
既に、ビジネスを大きくされた彼女たちから貴重なアドバイスを頂きました。
私自身の学びとして、
日本の女性は、どうも、個人向けのビジネスに終始しがち。
やはり、 ビジネスのステージを上げるためには 法人向けの販路を獲得するのが 大事なポイントなんじゃないかな と思いました。
田村さんが開発製造販売している 薬膳茶を 試飲用にプレゼントで配られたところ いくつも購入して持って帰りたいという 商談を早速くださったり と うれしい展開も!
隣のディスカッショングループでは
女性起業家たまご塾第3期修了の ワインとチーズのお教室をなさっている 渡邊美洋子さんと
女性起業家たまご塾第8期修了で ハーブを使った手作り石鹸の教室をされている 末吉真由美さんが登壇されていました。
お二人とも、「生活を楽しむ提案」をされているお教室。
こちらのグループは
アフリカから参加の女性経営者の方は ファッション関係のビジネスをされている方が多かったのですが
「製造、物販が多いアフリカも 経済発展が進めば、いずれはこういうビジネスが拡がるのかも。」
とビジネスチャンスを感じた方たちもいらしたようで
「アフリカにも草なら たくさん生えているけれど 有益な使い方など 知らないことばかり。 教室を見せて欲しい。
ローズマリーの苗を送って」
という熱心なご要望も頂いたようです。
やはり、チャンスに敏感に動く 行動力は 見習いたいですね!
えと菜園の 小島さんも、 水をやらない、肥料をやらない お金をかけない農法に特化していらっしゃいますが、アフリカでキャッサバの農業をされている方も「キャッサバは 土地をやせさせるので 豆類を混植する。」 というお話をされていて女性の食や農業の安全、環境へのこだわりの価値観も 不思議とつながるんですよね~。
アフリカのコンゴから来られた方の バッグとシューズ お揃いでおしゃれ! 個人的に とっても惹かれました!
農業関係では シリアルやジャム、薬草などの加工品の販売が多かったです。こちらも アフリカの薬草だとか。
最後に、全員で記念撮影。
本当に刺激に満ちた 交流の機会をありがとうございました!
毎年 企画し、交流の機会を作ってくださっているJICAのスタッフの方に
「毎年、アフリカのすばらしい女性経営者の形に 私たちは 学ばせてもらっていることばかりのように思いますが
お役に立てていますか?」
と伺ったところ、
「いえいえ、自分のビジネスにばかり 邁進してきた彼女たちにとっても 体験の振り返りだったり共有の場になっているようですよ。
自分の体験が役に立つのだと気づいて、国に帰ってから 女性起業家の育成の事業を始めた方たちもいます。」
のことでした。
このような形で 国を超えて、 アフリカでの起業家の次世代育成の流れにつながっているのを知って
とてもうれしくなりました。