起業相談の中で聞かれることが多いのが「使えそうな助成金ありますか?」
ということ。
融資を受けるのもいいけれど
銀行に融資の相談に行ったら、「融資できますよ。」というお返事をもらったけれど、事業計画書が出来ていなくて、とご相談に来られる方もいらっしゃいます。
これまで多くの女性起業家さんにお話しを伺う機会がありましたが、
「融資を受けずに、自分の自己資金の中でチャレンジした。」
という方もいらっしゃいますし、
「資金繰りが大事な仕事なので、いざという時の手元の資金を残すために運営資金を借りた。」
という方も。
事業の種類によっては、初期投資が必要なものもあるので、必要な融資を受けることはいいと思います。
ただ、融資してもらえることになったといって、「事業の成功の可能性を認めてもらえた。」
と判断しないほうがいいかも知れません。
低金利の時代、銀行は どこも「貸したい」のです。
もちろん、貸したお金で事業がうまくいけばいいと思ってくれているでしょうが
失敗しても、そのまま逃げちゃうようなことをしない、と判断されれば貸してくれるのです。
融資は借金です。
返せなかった時は、自己破産という結果が待っていることもあります。
事業の可能性については、十分に検討し、資金計画を立てた上で、必要資金を見積もってみましょう。
使える助成金がないか探してみましょう
その点、「助成金」は、国や公的な機関や自治体が、何かの事業施策の後押しのためにお金を出してくれる仕組みです。
助成金は「種類」も多く、国の施策で全国的に募集されるものから、その「地域」限定で募集しているものもありますし、
その助成金の「目的」に合ったものと自分が必要な内容が合致していることが大事です。
例えば、商店街活性化や、海外販路開拓、IT導入による販路拡大、地域の特産品の振興など、その目的に沿った内容がご自身の事業内容と合致しているものは、ぜひ積極的に探されるといいと思います。
また、募集のタイミングがあるので、なかなかアンテナを立てておかないと「申し込み期限が終わっていた~。」ということも。
逆に、タイミングを逃さずに使えると、必要な費用の一部が助成金という形で賄われるので、とても助かります。
中小機構が運営する「J-NET21」のサイトでは、随時、全国の補助金情報が更新されていますので、地域ごと、目的ごと探してみてください。
ただ、「融資」と違う欠点は、「先に事業プランが、その助成金の対象になるかの審査が必要であること。」
さらに、助成金がもらえることになっても、「先に認められた事業プランに乗っ取って事業を実施し、その後に報告し、内容が認められたところで、助成金が後から支払われる。」ということ。
先に、お金を用意する必要があるのです。
そのため、助成金がもらえることになった時点で、融資を受けて、計画を実行し、後から助成金を受け取って、返済にあてるというケースもあります。
ただ、その場合でも、助成金は、必要な資金の何分の一かをくれるというものなので、自己負担金額がどのくらいになるのかは計算しておきましょう。
先輩女性起業家で使っている方が多い助成金・補助金
●小規模事業者持続化補助金
圧倒的に申請して使っている人が多いのがこちらの補助金。
ここ例年毎年、実施されていて、平成31年度についても予算化されたのでほぼ同じ要領で公募されることが見込まれます。
小規模事業者が経営計画に基づいて実施する販路開拓等の取り組みに対し、原則50万円を上限に補助金(補助率2/3)が出ます。
経営計画の作成や販路開拓の実施の際、商工会議所の指導・助言を受けられます。
チラシやホームページの作成など販路開拓に必要なものの作成費用や、展示会などの出展費用も対象になるので適用範囲が広いのも特徴です。
この補助金獲得のために、相談を受けながら経営計画を立ててみることが、とても役に立ったという声も聞こえてきます。
申請しても狭き門の助成金も多い中、比較的、取得で来ている方が多い印象があります。
昨年度は、平成30年3月9日(金)が申込み開始。 平成30年5月18日(金)が 申請書類一式の送付締切でした。
昨年度の実施要項を参考に、今年度の申請の準備を進められておくといいと思います。
日本商工会議所 平成29年度補正予算(平成30年度実施)小規模事業者持続化補助金
事業計画のアイデアについては、女性起業UPルームでもご相談で承っています。